ネガティブエミッションについて

 

ネガティブエミッションとは

 ネガティブエミッションとは、火力発電などで排出された二酸化炭素をD A Cと呼ばれる大気中に存在する二酸化炭素を分離、回収する技術のように大気中の二酸化炭素の量を減らしカーボンニュートラルだけでなく、二酸化炭素の排出量をマイナスにすることを目標とするものです。

 ネガティブエミッションの実施には、先ほど紹介したD A Cや植林・再生林などがあります。今回はその中でもD A C、B E C C S、ブルーカーボン(海洋肥沃)について紹介していきます。

 

D A Cとは

 D A CとはDirect Air Captureと呼ばれる技術のことで、二酸化炭素を吸着する物質などを使って大気中に存在している二酸化炭素を吸収、回収する技術のことです。またこの技術を応用したものに D A C C Sと呼ばれるものがあります。これは、まずD A Cによって、大気中から吸収した二酸化炭素をC C Sと呼ばれる二酸化炭素を地下に貯蔵する取り組みを合わせたものです。しかし、なぜカーボンニュートラルでC O2を減らそうとしているのにわざわざ貯蔵しようとしているのかについてですが、これは単純な理由で言うと大気中の二酸化炭素を地中に貯蔵することで実質減らせるからだと考えられます。しかし、他にも理由があり、もし仮にカーボンニュートラルのように二酸化炭素を大気中から実質なくせたとした時に今、二酸化炭素が使われている製品(例えばドライアイスなど)の製造に大きなダメージを与える可能性があるため、必要な時に二酸化炭素を使えるにようにするためにもC C Sのように貯蔵する必要があるのです。

 

B E C C Sとは

B E C C Sとはバイオマスと呼ばれる木材や、廃食用油などの廃棄物などを使って発電などを行なった後に出てくる二酸化炭素をC C Sといった二酸化炭素の貯蔵を利用することで実質ゼロ、つまりカーボンニュートラル、またネガティブエミッションを達成したことになります。また、なぜB E C C Sがネガティブエミッションを達成することができたのかということを説明するとライフサイクルアセスメント(L C A)と呼ばれる自然の生き物や製品などの資材調達、製造、流通、廃棄、再利用といった一生の流れを評価するもので、現在ではそれぞれの活動の中で発生する二酸化炭素の量について評価するようなものです。そしてそのライフサイクルアセスメントの中でバイオマスの燃焼で出てきた二酸化炭素はそのような過程を考慮したことでネガティブエミッションを達成します。

 

ブルーカーボン(海洋肥沃)

 ブルーカーボンとは海洋生態系によって吸収、または貯蔵された炭素のことを指します。またそれとは違うものでグリーンカーボンというものもあります。これは、森林といった陸域のものによって吸収、または貯蔵された炭素のことを指します。話は戻りますが、ブルーカーボンの流れとしては海の浅い部分に存在している藻などが光合成によって炭素を取り込むことで起きます。

 

まとめ

 今回はネガティブエミッションの中のDA C、B E C C S、ブルーカーボンについて紹介しましたがまだ他にも風化促進やバイオ炭といったものもあるので興味があったら調べてみてください。