原子力発電について

目次

原子力発電の仕組み

 原子力発電では燃料としてメタンなどの放射性物質を使います。実際の発電方法としては、メタンなどの放射性物質核分裂と呼ばれる化学反応を起こすことができます。その際に高熱を発するのですが、この熱を使って水を蒸発させ水蒸気を発生させます。その水蒸気を用いてタービンを回し、発電を行います。また、水蒸気を復水器と呼ばれる中で冷やし気体から液体つまり、水に変換して再び発電に用います。このようにして発電を行います。

 

日本における原子力発電の割合

 資源エネルギー庁のデータによると2019年には原子力発電の割合は6.2%となっています。ちなみに最も多いのは、石油等、L N G(天然ガス)、石炭つまり火力発電となっています。ちなみに1998年には原子力は全体の約36%を占めていましたが、2011年の東日本大震災を皮切りに急激に減少しました。

引用:資源エネルギー庁第2部 第1章 第4節 二次エネルギーの動向 │ 令和2年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2021) HTML版

 

カーボンニュートラルに対する原子力の見方

 カーボンニュートラルを達成するためには発電において発生する二酸化炭素をクリアする必要があります。日本では、約7割程の発電を火力発電に頼っています。火力発電では燃料として石炭や石油などを使って発電を行うのですが、その際に大量の二酸化炭素を排出してしまいます。その点原子力発電においてはL C Aと呼ばれる資材調達、生産、流通、廃棄までのような製品のライフサイクルを評価するものがあるのですが、この点においては二酸化炭素を排出してしまうのですが、発電を行う過程では排出しないので世界的に期待されています。しかし、原子力発電には他の発電方法に比べて安全面においてとても大きな問題があります。実際、日本では2011年に起こった東日本大震災において原子力発電所津波によって崩壊した時に大量の放射線が排出されてしまい多大なる被害が発生しました。なので、今後は発電において設備を増やすことを念頭に入れることも必要なのですが、それと同時に安全面に気をつけた対策が必要になってきます。

 

原子力発電の小型化について

 現在、原子力発電においては小型化技術が開発されつつある。それは小型モジュール炉(SMR)と呼ばれている。この小型の原子炉はこれまでのものとは近い、工場でモジュールを作成して現地で組み立てるというものとなっている。また小型化する利点としては、冷却と場所の自由度の高さである。まず冷却から説明すると、原子力発電では、核分裂と呼ばれる化学反応を利用して発電をしています。しかし、核分裂をうまく機能させるためには適度に冷却する必要があります。そのためこれまでの原子力発電では、冷たい水を注入して冷却する方法や、除熱とよばれる原子炉内の熱を水に伝え逃すなどといった方法がありました。しかし、小型化を行うことで自然な冷却の効果を見込めます。次に場所の自由度についてです。これについてはモジュールを現地で組み立て作成できるため需要に応じてさまざまな場所で建設することできると考えられます。

 

まとめ

 今回は原子力発電について紹介しました。カーボンニュートラルを考えると原子力発電という選択は候補の一つに入りますが、安全面を考えると難しいと思われるところもありますが、今回紹介した小型化においては小型であるが故に大型の原子力発電所よりもダメージが少なく済むことが考えられるため、今後の原子力発電の流れに注目が必要です。